腸について



はじめまして、青鹿です。

"菌食腸活"

の有用性を説く仕事をしています。

実は人の身体は皮膚の表面から、身体の内側まで

菌(微生物)でびっしりなんです。

自然の小さな命の集合体で私たちは出来ています。

これから腸の真実をお話します。

頭よりも、お腹に言い聞かせるよう読み進めて頂ければと思います。



 

"腸とその仕事"

腸の仕事は実は消化器官だけではありません。心身の健康にとって重要な役割を果たしています。免疫機能の約70〜80%は腸内に集中していて、病気の予防と回復に貢献してくれています。

それにより、腸内環境の乱れが多くの病気や疾患の原因となっている事実もあります。脳を持たない生命体は多数存在する中、腸を持たない生命体は実はほとんどいません。生命活動の根幹にして最も基本な機能を担うのがまず、"腸"なのです。

その大切さをまずはゆっくりと知ることからはじめましょう。


腸の仕事は大きく分けて

消化』『吸収』『合成』『解毒』『免疫』『浄血』『排泄

の7つの働きがあります。有機物(食べたもの)を分解し、栄養素を変換して(ビタミンやアミノ酸、酵素、短鎖脂肪酸etc...)吸収します。身体の毒素を分解除去し、全身の免疫をコントロールしながら血液を浄化不要になったものを排泄します。

 

これらの機能は腸の状態と腸内細菌叢のバランスに依存しています。

腸内細菌は人体が単独で消化できない栄養素を代わりに分解し、人体が作れないビタミンやミネラルを作るなどして身体の健康をサポートをしてくれています。

そして腸内環境は身体の健康だけでなく、脳や精神にも大きく影響し(腸脳相関により自律神経やホルモンを介して密接に影響しあっています)腸内環境が整うと、食の好みや性格まで大きく変化することが科学的に分かっています。あなたの今の精神状態にも腸内環境が大きく関わっているとも言えるでしょう。

 

ふと、食べたいと思ったものそれは

腸にいる微生物達からのサインです

必要と判断されたものを、脳が「摂るべし」とあなたに合図をしています

汚れた腸、乱れた自律神経は「不摂生」を推奨します

菌食で腸内環境をガラりと変えると

コンビニ弁当やジャンクフードを一切受け付けない身体に変化します

まずくて食べられないのです

 

 

"日常生活が腸に与えている影響"

現代では、ただ普通に生活しているだけで腸はますます弱くなりがちです。

普段口にする食べ物には様々な食品添加物や残留農薬、消毒用の次亜塩素酸ナトリウムなどが含まれています。(食品添加物は「リスク評価」でADI(1日摂取許容量)を評価しています。化学物質である以上、大なり小なり毒性は付属しています。健康への影響の少なさをを基準とする評価であり、そもそも食べて「何ら影響のない」ものなど存在しえないのかもしれません。)

これは水道水も然りです、殺菌の為に塩素が添加されており、蛇口で0.1mg/L以上の残留塩素が検出されるよう定められています。加えて、有害な化学物質の検出や、水道管の老朽化による汚染が挙げられます。これらが腸内細菌にじわじわとダメージを与えています。汚染された空気を吸い、そこにストレスも加われば、

 

腸内に何らかの狂いが生じていることの方が、最早一般的なのではないでしょうか。

 

お腹の中は云わば日常生活耐性菌のみが生存できる環境が出来上がり、それは元来あるべき"自然"の状態とは大きく異なっているように思えます。

慢性的な便秘や下痢に加えて、近年はリーキーガット(腸漏れ/腸管漏出症候群)までもが新たな生活習慣病として挙げられ始めています。残念ながら今後もますます増えていくかもしれません。

癌を含めたあらゆる病気や疾患の指数関数的増加も我々の基本的な生活習慣に間違いがあることを示唆しています。

私たちは日常生活を介して腸内細菌を習慣的に減菌し続けている可能性をどうか知って頂きたいと思います。


 

"腸内を改善していく為に"

まず何をもって改善とするのか、それは腸内が"清潔"な状態であること。清潔というのは無菌に近い状態を指すものではありません。腐敗ではなく、発酵の状態を指します。汚れた腸を腸内洗浄で洗うのも有効ですが、これのみで根本的な改善にはいたらないでしょう。腸内細菌、腸内細菌叢の種類の豊富さバランスの獲得をもって改善と言えると思います。

バランスに関して、便秘でお悩みの方が特定の乳酸菌飲料をたくさん飲んでいるという相談をよく耳にします。生きたまま腸に届く乳酸菌、プロバイオティクスは確かに優秀な面を持ちます。ですが例えば、数千人分の求人に数万人が同時に採用された場合、多くの人が仕事にあぶれます。

乳酸菌は働き者で強い菌です、仕事に就けなかった乳酸菌はじっとしていられずに周囲を攻撃し始めるものもいます。

既に荒れている腸内でそのような暴動が起きてしまえば、よりバランスはおかしくなってしまうでしょう。


 

腐敗した状態の腸から発酵する腸に移う過程、それらをどうやって知るのか。

検便(腸内細菌検査)でも菌のバランスを知ることは出来ますが、ここにも少々問題が有るように思えます。

善玉菌、悪玉菌、日和見菌。これらは聞いたことはあると思います。一般的にはこれらの腸内細菌は2:1:7の割合で存在する事が良いとされていますが、そもそもの"菌学"は病原菌の特定から始まった化学です。

一つ一つの菌を調べて、それが人体にとって"善"であるか"悪"であるか"どちらともいえない"という「結論」に基づいてそれぞれの定義がなされています。

腸内細菌は腸内細菌叢(フローラ)として集団単位で活動しています。スポーツで言うところの集団競技です。腸内各地で様々な競技があり、それら全体の状態で生命の活動を支えているのです。これはオリンピックのようなもので、チームの調和でみると一見出来の悪い一選手も実は大会の成功を担う重要な要素であったりもするのです。

そしてこの腸内のオリンピックの形は、実は私たち一人ひとりで全く違うのです。この事実が学問的な解明、腸の理解を混乱させています。

 

元来テニスが行われているであろう場所でマラソン大会が行われていたり、1チーム11人のサッカーが10人対9人で行われていたりします。また、テニスの試合結果で傷心した観客がマラソンの結果で人生を取り戻すまでの一連の流れが正常なものであったりもするのです。極めて複雑なんですね。

一人ひとりそれぞれの都合で適正値が異なることが当然の「血圧」に「理想値」が設けられてしまっているように、腸内も異常と正常を区別する基準の延長で「バランスの理想」が作り出されています。

 

2:1:7のバランス、善玉悪玉バランスは目安以上の意味はあまり持たないと思っています。平均的なバランスと微妙に違う程度のことであれば気にしなくて良いというのが私の所見です。加えて、現在科学的に解っている地球上の土壌菌は全体の1%以下です。99%を無視したバランスであることをご理解ください。

 

 

 

周りに「全く野菜を食べようとしない人」がいるでしょうか

「極端な偏食家」も珍しくありませんね。

それで健康なら、別にそれでいいと思うのです。

「いらない」とお腹(菌)が判断している可能性があります。

ただ、腸と脳のその判断が「健全」「不健全」かだけが問題なのではないでしょうか

 

 

私も便宜上、解りやすくするために腸の状態を腐敗と発酵に分けていますが、人にとって都合の良いものを"発酵"そうでないものを"腐敗"これはどちらも同じ現象をさしています。微生物が仕事をしているだけです。

便通の頻度もそうです。1日1回以上出ていればそれで良いのです(多すぎるのはそれはそれで問題ですが)。朝出ないと異常ということはありませんが、朝であれば尚良いですね。

 

腸内が健全かどうかは便を観察してみてください。

良い便とは、バナナ状であり淡く明るい色、表面に少しツヤがあり、水に浮き、無臭(やや発酵臭がすることもありますが腐臭とは違います)です。

便やおならの臭気が強ければ強いほど、腸は乱れている可能性が高いです。

 

腸を腐敗状態から元来の正しい"発酵"状態に戻していく為に、

菌の内訳の中に【蛋白質分解菌群】【セルロース分解菌群】【デンプン分解菌群】【油脂分解菌群】etc...これら様々な菌群がバランス良く、仲良く存在する事がとても大切です。

その名の通り、あらゆる有機物を分解する菌たちです。

腸内で発酵が最後まで進んで漸く微生物による"最終分解生成物"優秀なバリアとお掃除機能を獲得できるのです。これは腸内環境を守る上で極めて重要なシステムです。腐敗状態ではそれらの生成が十分に行われていません。

 

実はこういった腸内の作用は自然の中、土中の菌と植物の関係と全く同じなのです。


土の上に落ちた枯葉、虫や動物のフンや死骸は、

微生物によって分解され、分解された栄養素はバイオフィルム内(微生物の住処)にキレート化され(包み込まれ)、バイオフィルムを介して植物の根に必要な栄養を届ける。

こういった形で自然と菌は共生関係にあります。

 

人間の腸壁にもバイオフィルムはびっしりと張り巡らされており、微生物たちがそこで暮らしているのです。

人も微生物と共生の関係にあり、人体も自然も、同じ仕組みで循環をしています。

 

 

、これに余計なものを一つ足して"毒"という字が成り立つように

自然のものからあまりも遠ざかり過ぎた生活を今抜本的に見直すことが

生きる上で求められる気づきではないでしょうか